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フィジカル・カタルシス|穂の国とよはし芸術劇場PLATにて。スペースノットブランクのダンス・レジデンス滞在日誌『ほほえみ』3日目

2019年11月27日、水曜日。

動きの量産体制が整いました。3日目。

量産、しかしひとつひとつ手作りオリジナル。まったく同じはありません。似てるはあります。午前に小野彩加と動きの交換をして、修練している間に記号のアーカイブ化をしていました。これが、これが、これが動きを作るよりも大変。キーボードを叩く音を出すために文字を書いているのでパソコンの取り扱いは慣れています。が、記号(記号について、2日目を参照)をノートにボールペンで、と液晶画面にトラックパッドで、では身体の使い方がかなり違います。イラストレーターを使い、ぷちぷちアンカーを打って線を引いています。

身体も眼精もたくさん使って時間がなくなってしまったので、簡単にまとめて眠ります。

ものを色んな角度から見ることの話を1日目(角度について、1日目を参照)にしました。お昼を食べたあとにぷらぷら景色を見ていると、鶏。

「アデランス」懐かしい響きがします。お昼は魚を食べたので悲しい気持ちにならずに済みました。右に三歩、歩いてください。

「アデランス」どの角度から見てもはっきり見える素晴らしい広告塔。卵を産み落としていました。卵がその角度で自立するのか、と疑い、茹で卵を高速回転させた時の状態なのだと思い込み納得しました。ぜひやってみてください。生卵は高速回転させても自立しません。

見える、見えない、は身体と空間を扱う際に考えるべき大切なチョイスです。形についてだけ考えると、見える(表か)、見えない(裏か)になりますが、形の配置についても考えると、見える、見えないが「層」の問題に拡張します。この3日間、形についてばかり考えすぎていたかも、と悪い風に捉えてはいませんが、層のことを考える気兼ねもあれば身体も軽くなるかも、と鶏卵に気づかされました。

夜は肉じゃがを作りました。春菊の白和えも。

1日目の夜に作ったすき焼きの割り下と春菊が余っていたので使い回し。夜の料理は無の時間。人生に於いて料理をしている時間以外は制作のことを考えています。作るものはスーパーマーケットに向かう途中で冷蔵庫内を頭に並べて決めるので料理のスタートはそこから。じっくり作って時間がなくなってしまったので、キーボードを叩く音が子守唄に聴こえてきました。

3日間やりたいことをやり尽くしています。

動きの量産体制。回転率を上げていきます。茹で卵よりも速く回ります。

速すぎて止まって見える!

中澤陽


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フィジカル・カタルシス|ダンス・レジデンス滞在日誌『ほほえみ』
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