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松井周と私たち

イントロダクション|越智雄磨:『松井周と私たち』のために

イントロダクション|植村朔也:質問の陥穽 あるいは、透明性の時代

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク
松井周と私たち
2023年11月23日(木祝)- 27日(月)
こまばアゴラ劇場
原案:ジェローム・ベル『ピチェ・クランチェンと私』(2005年)
演出・出演:小野彩加 中澤陽 松井周

最近、自分が作品をつくるときに「どうやるんだっけ?」という疑問がまず浮かびます。これは、自身の方法すらつかめきれず、焦燥感から暗闇で手を振り回してデタラメに彫刻しようとする感覚に近いです。新型コロナ以降のパフォーミングアーツの方法やプロやアマチュアの垣根を越えた表現の形式、芸術一点豪華主義(倫理や生活を犠牲にして)の終焉などに影響されてるというか、それらについて考えているうちにぼんやりしてしまうのです。ただの老化かもしれません。しかし、スペースノットブランクの作品は、観るたびにいつもシンプルで、自分よがりな焦燥感を忘れさせてくれるものでした。「恐れずに発想を形にして、最大の効果を引き出す!」という強い意志を勝手に感じて励まされていたのです。だから、一緒にやりませんか? という話が来たときはとても嬉しかったし、ジェローム・ベルの『ピチェ・クランチェンと私』という作品のやり方(正式にジェローム・ベルの許可を得ています!)を使って『松井周と私たち』という作品を立ち上げるという話にも興奮しました。とてもシンプルなコンセプトに貫かれていたから。ちょうど9月のはじめに、稽古の前半を終えたところです。今のところ、いい感じです。『松井周と私たち』という言葉以外に置き換えられない時間になっていると思います。ぜひ御覧ください。

松井周 Shu Matsui XWeb
©︎ Toru Hiraiwa
劇作家・演出家・俳優。1972年東京都出身。大学時代に寺山修司や唐十郎のアングラ演劇に影響を受けたが、平田オリザの現代口語演劇と出会ったことをきっかけに、1996年に俳優として劇団青年団に入団。自身で作・演出を手がけるようになり、2007年に劇団[サンプル]を結成し、青年団から独立。2010年にニューヨークタイムズで「日本における最も重要な演出家の一人」と紹介された。2011年『自慢の息子』で第55回岸田國士戯曲賞を受賞。伊、仏、米、台湾に続き韓国では2020年から3戯曲が翻訳上演されるなど、国内外から評価を受けている。

振付家のジェローム・ベルと、タイ伝統舞踊家のピチェ・クランチェンが芸術的実践について互いに問い掛け合い検証する舞台『ピチェ・クランチェンと私』のアイデアをトレースする。舞台芸術の新たな価値を直向きに探究する[小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク]。演劇を通じて、人間と世界の虚実入り混じった仕組みを表現するユニット[サンプル]を主宰する劇作家・演出家・俳優の松井周。出自、創造性、世代など、あらゆる異なる点を持つ二組が舞台上で出会い、芸術的実践をはじめとして、現代日本の演劇界、延いては舞台芸術界全体に関する問いを共有し、検証する新しい舞台『松井周と私たち』として上演する。

イントロダクション|越智雄磨:『松井周と私たち』のために

イントロダクション|植村朔也:質問の陥穽 あるいは、透明性の時代

2023年11月23日(木祝)- 27日(月)
2023年11月23日(木祝)17:30
2023年11月24日(金)19:30
2023年11月25日(土)13:30📹/17:30📹
2023年11月26日(日)13:30/17:30
2023年11月27日(月)14:30
📹=記録映像の撮影を行なう回となります。
※受付開始は開演の30分前、開場は開演の20分前を予定しております。
※上演時間は約105分を予定しております。
こまばアゴラ劇場
〒153-0041 東京都目黒区駒場1-11-13
京王井の頭線「駒場東大前駅」東口より徒歩3分
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イントロダクション|越智雄磨:『松井周と私たち』のために

イントロダクション|植村朔也:質問の陥穽 あるいは、透明性の時代

前売券
全席自由席 電子チケット 事前支払(クレジットカード決済またはPayPay残高決済)
一般:2,900円
18歳以下:1,100円
※一度購入されたチケットは、お客様のご都合によるキャンセル、返金、変更はお受けできません。
※18歳以下のチケットをご購入の方は、ご来場時に年齢を確認できる証明書のご提示をお願いする場合がございます。
※不正購入が発覚した場合はチケットを無効とさせていただき、当日券を改めてご購入いただきます。
※車椅子席をご利用の方は、事前に必ずご連絡をお願いいたします。
※ご入場は受付順となります。こまばアゴラ劇場支援会員を優先させていただきます。
当日券
全席自由席 当日現金支払
一般:4,000円
18歳以下:1,100円
※前売券の販売状況により、販売を行なわない可能性がございますので、予めご了承ください。
※18歳以下のチケットをご購入の方は、ご来場時に年齢を確認できる証明書のご提示をお願いする場合がございます。
※当日券の方はご入場をお待ちいただく場合がございます。

小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク Ayaka Ono Akira Nakazawa Spacenotblank XInstagram
二人組の舞台作家・小野彩加と中澤陽が舞台芸術作品の創作を行なうコレクティブとして2012年に設立。舞台芸術の既成概念と、独自に研究開発する新しい仕組み(メカニズム)を統合して用いることで、現代に於ける舞台芸術の在り方を探究し、多様な価値創造を試み続けている。固有の環境、関係から生じるコミュニケーションを創造の根源として、クリエーションメンバーとの継続的な協働と、異なるアーティストとのコラボレーションのどちらにも積極的に取り組んでいる。主な経歴として、第8回せんがわ劇場演劇コンクール グランプリ 受賞(2017年)。下北ウェーブ2018 選出(2018年)。高松アーティスト・イン・レジデンス2018 選出(2018年)。利賀演劇人コンクール2019 優秀演出家賞二席 受賞(2019年)。どらま館ショーケース2019 参加(2019年)。第29回下北沢演劇祭 新進気鋭の若手アーティストと創る舞台芸術 コード・コード・コード’19 演出(2019年)。穂の国とよはし芸術劇場PLAT ダンス・レジデンス2019 選出(2019年)。鳥の演劇祭13 若手舞台芸術創作団体支援企画 選出(2020年)。ロームシアター京都×京都芸術センターU35創造支援プログラム KIPPU 選出(2020年)。金沢21世紀美術館芸術交流共催事業 アンド21 選出(2021年)。穂の国とよはし芸術劇場PLAT 高校生と創る演劇2021 演出(2021年)。トーキョーアーツアンドスペース OPEN SITE 6 選出(2021年)。一般財団法人おおさか創造千島財団 創造活動助成 for U30 選出(2021年)。KYOTO EXPERIMENT 2022 Shows 参加(2022年)。ヨコハマダンスコレクション2022 コンペティションⅠ 城崎国際アートセンター賞及び若手振付家のための在日フランス大使館・ダンス リフレクションズ by ヴァン・クリーフ&アーペル賞 受賞(2022年)。芸術文化観光専門職大学 ダンスワークショップ実習B 講師(2023年)。城崎国際アートセンター 2023年度 アーティスト・イン・レジデンス プログラム 選出(2023年)。吉祥寺シアター ダンス部2023 講師(2023年)。京都芸術センター Co-program2023 選出(2023年)。DANCE BOX 国内ダンス留学@神戸9期 Dance Makers Camp Ⅰ 招聘アーティスト(2023年)。吉祥寺ダンスLAB. vol.6 演出(2023年)。映画美学校 言語表現コース ことばの学校 第3期 演習科 創作クラス 専任講師(2024年)など。
小野彩加 Ayaka Ono XInstagram
©︎ DanÅke Carlsson
舞台作家。1991年12月30日生まれ。2016年から2019年まで多田淳之介率いるキラリふじみ・リージョナルカンパニーACT-Fに参加。ダンサー、パフォーマーとして、黒沢美香『6:30 AM』、白神ももこ『絵のない絵本』、浅井信好/月灯りの移動劇場『はてしない物語』、大園康司 橋本規靖/かえるP『スーパースーハー』、三野新『アフターフィルム』、ピチェ・クランチェン『MI(X)G』、山崎広太『ダンス・スプリント』『ダンステレポーテーション』、山下恵実/ひとごと。『花をそだてるように、ほんとうをそだてています。』『はなれながら、そだってく。』、ClariS『ClariS 1st 武道館コンサート 〜2つの仮面と失われた太陽〜』『ClariS 3rd HALL CONCERT in 舞浜アンフィシアター ♪over the rainbow 〜虹の彼方に〜♬』などの作品に参加している。2018年度 – 2020年度、調布市せんがわ劇場 ドラマ・エデュケーション・ラボDEL メンバー。2021年度、松井周の標本室 メンバー。同年度、こまばアゴラ劇場 演劇を活用したワークショップ研修会 メンバー。2022年度、ANB Tokyo ANB Studio Program メンバー。2023年度、Dance Base Yokohama レジデンスアーティスト。
中澤陽 Akira Nakazawa XInstagram
©︎ DanÅke Carlsson
舞台作家。1992年6月4日生まれ。映像作家として、室伏鴻のアーカイブ映像の制作、中村蓉『リバーサイドホテル』『顔』などの作品に参加。演出者として、シライケイタ/温泉ドラゴン『悼、灯、斉藤(作:原田ゆう)』リーディングなどの作品に参加。出演者(パフォーマー)として、ファビアン・プリオヴィル/Fabien Prioville Dance Company『The SOMA Project』、藤田貴大『A-S』、池田亮/ゆうめい『フェス』『〆』、三野新『アフターフィルム』、額田大志/ヌトミック『ワナビーエンド』、福井裕孝『デスクトップ・シアター』、本橋龍/ウンゲツィーファ『ロイコクロリディウム』『Uber Boyz』、今野裕一郎/バストリオ『一匹のモンタージュ』、細川洋平/ほろびて『あでな//いある』などの作品に参加している。2018年度 – 2020年度、調布市せんがわ劇場 ドラマ・エデュケーション・ラボDEL メンバー。2022年度、松井周の標本室 メンバー。同年度、ANB Tokyo ANB Studio Program メンバー。2023年度、Dance Base Yokohama レジデンスアーティスト。2021年度 – 2023年度、公益財団法人セゾン文化財団 セゾン・フェローⅠ。

原案:ジェローム・ベル『ピチェ・クランチェンと私』(2005年)
演出・出演:小野彩加 中澤陽 松井周
音響・照明:櫻内憧海
舞台監督:河井朗
保存記録:植村朔也
記録写真:高良真剣
記録映像:日景明夫
当日運営:青田亜香里 渚まな美 奈良悠加 山口静
制作:花井瑠奈
協力:サンプル 有限会社quinada 青年団 お布団 ルサンチカ 東京はるかに
助成:公益財団法人セゾン文化財団
文化庁文化芸術振興費補助金
劇場・音楽堂等活性化・ネットワーク強化事業(地域の中核劇場・音楽堂等活性化)
独立行政法人日本芸術文化振興会
企画制作:スペースノットブランク 有限会社アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
主催:有限会社アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
〈こまばアゴラ劇場スタッフ〉
芸術総監督:平田オリザ
技術協力:中條玲(アゴラ企画)
制作協力:日和下駄(アゴラ企画)

ニュース
2022年10月13日(木) ステージナタリー|こまばアゴラ劇場、2023年度の秋冬ラインナップが明らかに
2023年10月4日(水) ステージナタリー|スペースノットブランク「松井周と私たち」上演に向け松井周「今のところ、いい感じです」

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