ウエア|荒木知佳と櫻井麻樹:出演者インタビュー
東京はるかにの植村です。
スペースノットブランクの新作『ウエア』上演に際し、保存記録を務めますわたくしが、出演者のみなさまにLINE上でいくつか質問をお送りし、簡易的なインタビューとしてまとめさせていただきました。
荒木知佳 あらき・ちか
俳優。1995年7月18日生まれ。俳優として、FUKAIPRODUCE羽衣『愛死に』、歌舞伎女子大学『新版歌祭文に関する考察』、theater apartment complex libido:『青い鳥』、スペースノットブランク『緑のカラー』『ラブ・ダイアローグ・ナウ』『舞台らしき舞台されど舞台』『すべては原子で満満ちている』などの作品に参加している。
荒木知佳さんは、スペースノットブランクの公演にこれまでも度々参加しました。『すべては原子で満満ちている』での演技は特に印象深かったです。わたくしは荒木さんに、いくつかの質問をお送りし、そのうち答えたいものにだけ回答していただくことをお願いいたしました。
────稽古場で楽しかった瞬間はありましたか?
櫻井さんが、瀧腰さんを肩車して、パフォーマンスをしてくださった時、2人が似ているのでめちゃくちゃ面白かったです。
植村さんが稽古に参加してくれた時も楽しかったです。
────新作について、これまで参加されたスペースノットブランクの作品との違いを感じることはありましたか?
原作が作品として完成していて、そこからつくるというのは初めてなので、新鮮な気持ちです。
最初に原作をみんなで読むところからはじめるというのは、いつもと違いました。今でもどういう作品になるのかわからない状態で、楽しみです。
────稽古場でなにか辛かったことはありましたか?
深澤さんと顔があってしまうとツボに入って、2人で笑ってしまうことです。パフォーマンス中なのに笑ってしまって、笑いすぎてお腹が辛かったです。深澤さん楽しいです。
────お客さんにはどのようなポイントに注目してもらいたいですか?
瀧腰さんと、櫻井さんが似ているところ
────直近のご自身の参加された公演から新作にも反映された要素はありますか?
チルチルミチル
────『ウエア』の物語に何を感じますか?
こわいです。とっても。
いつか、顔からマスクが剥がれて、違う顔になるんじゃないかと思います。
それか、顔から顔がなくなるんじゃないかと思う。
櫻井麻樹 さくらい・まき
俳優、演出家、パフォーマー。1979年1月11日生まれ。俳優、パフォーマーとして、燐光群『カウラの班長会議 side A』、ダヴィデ・ドーロ『The Secret Story』、ジュリー・アン・スタンザック『思いを馳せる月』、プマシ国際演劇舞台芸術フェスティバル『Come, Hold My Hand』、小池博史ブリッジプロジェクト『Fools on the Hill』など国内外の作品に参加する他、NHK『龍馬伝』『つばさ』、EX『臨場』などの映像作品にも参加している。
櫻井麻樹さんは、小池博史ブリッジプロジェクトなど数々のカンパニーの作品に出演なさっていますが、スペースノットブランクの公演に参加されるのは今回が初めてです。わたくしは櫻井さんに、いくつかの質問をお送りし、そのうち答えたいものにだけ回答していただくことをお願いいたしました。
────スペースノットブランク特有の演技し難さを感じることはありますか?
感じますね。
身体の状態というのを本当に繊細にみているというのがまず第一の印象で、僕の感覚でしかないのですが普段はストーリーがあってキャラクターや場所があってとか色々な所から集めて重ねて作っていくのですが、ここでは生身の自分をためされるというかそこにある生の空間や他者と自分の身体、そこから生まれる素直な感覚を重視するというそんなイメージがあります。
────稽古場で楽しかった瞬間はありましたか?
楽しさと苦しさは紙一重ではありますがこんなやり方で作品を作る団体があったんだ! と自分の感覚とは違う新感覚な体験をしたとき。(純粋に次に何が出てくるかわからないわくわく感です)
────シンプルにつらかったことはありましたか?
今までの自分の経験や思考があるがゆえにそれが時に邪魔をして身体と心がノッキングを起こす事ですかね
────『ウエア』の物語に何を感じますか?
色々な物が含まれているとは思いますが
最初に感じたのは、自分が自分であるということを見失う怖さです
植村朔也 うえむら・さくや
大学生。1998年12月22日生まれ。小劇場と市街の接続をスローガンに批評とプレイを実践する〈東京はるかに〉を主宰。広くやさしく舞台芸術を批評し、日本の小劇場シーンの風通しをよくしていく。
イントロダクション
植村朔也
メッセージ
小野彩加と中澤陽