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永山由里恵 Yurie Nagayama Twitter
永山由里恵と申します。平田オリザ氏の主宰する劇団「青年団」に所属し、現在小劇場を中心に役者として活動しております。また平日は会社員として働いており二足のわらじで活動をしております。
少し、自己紹介がてら私の演技との関わりについてご紹介できればと思います。
私は、立教大学現代心理学部映像身体学科で映画表現や映画批評を学び、新卒で一般企業に就職後に夜間に映画美学校のアクターズコースに通い、卒業後に青年団に入団しました。
20代の頃は自分が役者と名乗ることに自信がなかったのですが、様々な演出家の方や役者の仲間と作品を作る中で、刺激的な作品や演出家との出会いが、私の演技の方向性に影響を与えてくれ、役者としての自覚が生まれ、今に至ります。これから役者として、自分の身体・台詞の表現をもっと磨いていきたいですし、自分の表現の幅をもっと広げていきたいという欲望を持っており、これからも演技表現を続けていきたいと考えております。
スペースノットブランクの小野彩加さんと中澤陽さんとは数年前、こまばアゴラ演劇コンクールで演出家、俳優という立場で出会い、課題戯曲である岸田國士『温室の前』で一緒に作品を作らせていただきました。本当にはじめましての出会いではありましたが、お二人から提示される台詞の発話と身体表現の演出が、私にとってはとても新鮮で楽しかったことを記憶しています。私はダンサーではないので、体の扱いに関しては、無知に近く、小野さんと中澤さんの動きへの向き合い方はとても勉強になりました。
今回の募集に応募しようと思ったのは(一年後の)クリエーションを前提とした(一年間は)クリエーションを実践しない(一年以上の協働を見据えた)チームの組織のためのオープンコールという文言に惹かれました。通常、舞台の制作というのは、3ヶ月ほどの期間、普段はバラバラで活動している俳優・演出家が同じ作品に向けて、認識や考えをすり合わせ作り上げていくものです。その一期一会なクリエーションも、もちろん刺激的で学びが多いのですが、どうしても、クリエーションが終わったら、それぞれ他の現場に向かって、また別れていき、劇団でない限り継続的な関係やクリエーションは築けないものです。そこでもう少し長期間、ゆるやかなネットワークを維持する協同体のような現場があってもよいのでもないか。ちょうど自分が言語化できずにいたことが、今回の応募要項を拝見して、すっと自分の中に入ってきたため、ぜひ参加させていただきたいと思った次第です。
まだ、どのようなクリエーションになるのかあまり想像がついていませんが、応募の際の課題と、また、お二方との面談の際に言葉というキーワードが多く出ましたので、最後に言葉について少し私の考えていることを書きたいと思います。自分とは真逆の人や反対の立場の人や演劇に興味のない人に対して、どういう言葉を持って私はアプローチできるかということを最近考えています。台本の台詞を発話をし、自分の体から発する言葉で、観客や共演者とコミュニケーションを図っていく役者だからこそ、言葉の可能性を諦めてはいけないし、信じなくてはいけないと思っています。言葉を使う演劇という芸術が、現在の社会の分断や、孤独に少しでも寄り添うような存在であってほしいですし、言葉という私を支える世界とどう向き合っていくか、今回のクリエーションを通じ、役者としても一人の人間としても考えを深めていきたいと考えています。

9月17日の広告
2023年9月27日(水)-10月1日(日)、北千住BUoYにてルサンチカ『更地』に出演します。

詳細に関しましては、以下ウェブサイトをご覧くださいませ。

https://www.ressenchka.com/sarachi

皆様のご来場を、心よりお待ちしております。

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1992年に太田省吾によって初演された本作は、映画『ゴジラ』の中で、ゴジラが踏み荒らした東京の「更地」から着想を得たと言われています。

震災やテロ、戦争など、いつか起こってしまうだろうと思ってはいるものの、それが今日だと誰も考えていないものが、現実には起こり続けています。

タイトル通り、何も無くなってしまっている「更地」で物語は進んでいきます。途中で「なにもかもなくしてみる」(台詞抜粋)と、自分の意志で「更地」を生み出す行為が重ねられることにより、そこはかとない寂しさが一転して未来への希望を望む物語のようにもみえていきます。

私たちは、現在、隣国の戦争や連日のミサイル発射、頻発する地震など、自分たちがいつどの瞬間に「更地」に放り出されることになるかわからない世界を生きています。そんな中で闇雲に不安を思うのではなく、先人の思考を辿って未来を開いていくために、現在も世界中で続く戦争と、これから起こるかもしれない争いに視点を絞り、争うために用意された、あるいは争いによって更地と化してしまった場所として本作を上演します。

『更地』

作:太田省吾(太田省吾劇テクスト集(全) 出版:早月堂書房 · 刊行年 2007年)

演出:河井朗

出演:緒方壮哉 永山由里恵

日時・会場
2023年9月27日(水)〜10月1日(日)

北千住BUoY

所在地:〒120-0036 東京都足立区千住仲町49-11

アクセス:東京メトロ千代田線・日比谷/JR常磐線/東武スカイツリーライン「北千住」駅出口1より徒歩10分

・9月27日(水)19:30 

・9月28日(木)19:30 

・9月29日(金)19:30

・9月30日(土)14:00

・10月1日(日)14:00  

チケット料金(当日精算)

一般:予約3,000円/当日3,500円

30歳以下:予約2,500円/当日3,000円

身障者手帳お持ちの方と同伴者一名:0円

チケット予約フォーム

https://www.ressenchka.com/store/products/sarachi

*公演日を追加しました(7/31付)。

*清算は当日受付にて行います。

*日時指定・全席自由。

*受付・開場は開演の30分前。

*30歳以下のチケットを購入の方は当日受付で年齢のわかる身分証を確認させていただきます。

*未就学児童はご入場頂けません。

*車椅子でご来場予定の方やスタッフの手助けが必要な方は事前にご連絡をお願い致します。

ドラマトゥルク:蒼乃まを

照明:緒方稔記

美術アドバイザー:カミイケタクヤ

制作:黒澤たける

写真:manami tanaka

企画・主催・製作:ルサンチカ

協力:黒猿、青年団、theater apartment complex libido:

助成:芸術文化振興基金助成事業

問い合わせ:ressenchka@gmail.com

6月23日の広告
6月末にドイツで開催される世界演劇祭のオープニング作品として市原佐都子作・演出『バッコスの信女-ホルスタインの雌』を上演します。私はキャストとして参加します。
宜しくお願い致します。

The Bacchae. Holstein Milk Cows
Satoko Ichihara

Dates
29 Juni: 19:00 Remaining tickets available!
30 Juni: 20:00

Location Capitol Offenbach
Duration ca. 150 Min.
Language Japanese with German and English surtitles

Cast & Credits
Direction, Writing: Satoko Ichihara
Performer: Mikiko Kawamura, Ayane Nakagawa (Suichu-megane), Yurie Nagayama(SEINENDAN), Kumi Hyodo(SEINENDAN), Eri Liao, Omi Yuki, Tomoko Katsuta, Maika Koguchi, Kanako Shiozawa, Seira Nakanishi, Miuko Hagiwara, Shino Fujimoto, Saki Mishima, Kyoko Murakami, Satomi Watanabe, Harumi Watanabe
Music: Masashi Nukata (Nuthmique/Tokyo Shiokouji)
Stage Design: Tomomi Nakamura
Light: Rie Uomori (kehaiworks)
Sound: Takeshi Inarimori, Mayumi Numata
Movie: Kotaro Konishi
Sound Mixed: Hiraku Someno
Translation (English): Aya Ogawa
Translation: Jan Kuhn
Translation of surtitles: SPRACHSPIEL
Stage Manager: Daijiro Kawakami
Dramaturg: Masashi Nomura
Production Coordinator: Makiko Yamazato
Production: Aichi Triennale 2019, Q
International Co-production: Theater der Welt 2020
Production Co-operation: Kinosaki International Arts Center (Toyooka city)
Premiere: Aichi Triennale 2019
Produced by Q
Supported by Arts Council Tokyo (Tokyo Metropolitan Foundation for History and Culture), The Japan Foundation

訊ねる
訊ねる:永山由里恵
答える:深澤しほ

永山由里恵:1.俳優をしていて楽しかったこと
深澤しほ:1.客席で作品を見ていて、なんて素晴らしい俳優なんだ…! と思った方と共演できる機会に恵まれたときです。

永山由里恵:2.一番最初の記憶はどんな記憶ですか?
深澤しほ:2.いちばん初めの記憶…思い出せる限りでは多分幼稚園の頃なのですが、時系列がまったくわからないので感情別で整理してみました。2つ紹介します。
・嬉しい
幼稚園の帰りの時間に親を待っているとき、絵の上手な先生のところにノートを持って行って絵を描いてもらいました。
丘の上に虹がかかっていて、虹の下でクマと、うさぎと、風船を持った女の子が手を繋いでにこにこしている絵です。完成した絵ももちろん好きだったのですが、さらさらと絵を描く先生の様子と描いている時の優しい表情が好きで、何度も何度も書いてもらった記憶があります。
最後にふわーっと虹をかけてくれる瞬間が好きでした。
・嫉妬と恐怖
家の前で遊んでいた時のことです。
足で蹴って進むタイプの車のおもちゃが好きで、家の前でよく乗り回していたのですが、その日は向かいの家に、わたしよりも小さな子が遊びにきていました。
その子の周りには4人の大人たちがいて、かわいいかわいいと微笑ましくその子を見ていました。
するとその子は私のほうを見て、駆け寄ってきました。大人たちは「あ! 車があるよ!」といったりしてその子が車に向かうのを見ていました。
私は、知らない子に大事な車がとられる! と思って、その子が車に手をかける前に、車を引き離したところその子が転んで泣いてしまいました。
転んだ子どもを見た向かいの家の4人の大人たちがこちらに向かってきて、泣いている子を抱き上げ、わたしをぐるっと取り囲んで「なんでこんなことしたの?」と見下ろしてきました。私は「このくるまはわたしのだから!」みたいなことを言って家に逃げ込んでおばあちゃんに抱きつきました。
見上げたときの大人の4つの怖い顔はいまでも覚えています。

永山由里恵:3.生まれ変わったら何になりたい?
深澤しほ:3.生まれ変わったら、地球以外の星の生命体になりたいです。

答える
訊ねる:野間共喜
答える:永山由里恵

野間共喜:・中高生の時に1番ハマっていた曲やアーティストは何ですか?
永山由里恵:中高生時代は、邦楽も洋楽も流行ってる曲は、一通りなんでも聞いてました。ミーハーなんです。

野間共喜:・その音楽が今も好きですか?
永山由里恵:通学中に聴いてた曲とか、勉強してる時にTVで流れてきた曲とか、友達の車でドライブした時に聴いた曲とか。
その当時の気持ちと状況がセットで思い浮かぶ曲は未だに聞いてます。

野間共喜:・舞台の稽古後や本番後は何を食べることが多いですか?
永山由里恵:特に決まってないですね。
夜の稽古後に重いものを食べると、寝付きが悪くなってしまって、次の日の朝眠くて辛いことが多いので、食べないで寝てしまうこともあります。
本番期間中は、変わったものを食べないようにしたり、体によいものを食べることと、あと気にしてるのは食事を取るタイミングですかね。上演によいコンディションで臨めるよう自分の中で意識して調整してます。

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