Spacenotblank

中尾幸志郎 Koshiro Nakao WebXInstagram
こんにちは。中尾幸志郎といいます。自己紹介ということなので、自分の身の上とか今現在どういう生活をしてるかとかの話をします。僕は高校までを長崎県の時津町というところで過ごして、大学にあがるタイミングで東京に引っ越してきました。今は西荻窪という、おいしいごはん屋さんがたくさんある町に住んでいます。24歳です。昨年くらいから、会社員をやっています。仕事中はパソコンの画面を見つめてばかりなので、1.5あった視力が0.4になってしまいました。また、散策者という団体を2018年からやっていて、そこで演劇を作っています。演劇といっても知り合いの小説を上演したり、みんなで戯曲を読むぞと言って真冬の会津で合宿したり、最近は動物園で気に入った動物を見つけてそいつの動きを真似してみたり、飽き性なのでいろいろ変なことをやってみてます。見るのも好きです。あとパスタも好きです。薄めのトマトソースに明太子をぶっかけて食うパスタが一番好きです。ここで何をするのか、他に誰がいるのかも分かってませんが、今こうやって誰に向かってかもわからない自己紹介文を書いてるのも楽しいので、これからのことがいっそう楽しみです。よろしくお願いします。

6月7日の広告
散策者は2022年11月よりシェアアトリエ「円盤に乗る場」のメンバーです。そして、2023年6月、円盤に乗る場が主催する「NEO表現まつり」において、新作パフォーマンス『西尾久を散策した』を発表します(イベント全体についての詳細はこちらからご確認ください)。2019年からコロナ禍をはさんで久しぶりの上演となる今回は、これまでから大きくクリエーションスタイルを変え、いまできる集団創作のあり方を模索したものとなります。奮ってご来場いただければ幸いです。

作品について
岩下(がん)・岡澤(ゆか)・田中(すけ)・中尾(なかお)・長沼(ビリー)・原(すずね)の6名が、西尾久を散策した経験をもとに、パフォーマンス作品をつくります。この作品は、6名が西尾久を観察し、取材の対象を決め、身近な環境を取材し、試しにつくったものから構成されます。作品のイメージ写真(上)は、その取材の過程で撮られた写真の一部です。「人々が好き勝手に生きていて、でも同時に(隣あって)いる」ということをやります。よかったら見に来てください。(中尾幸志郎)

クレジット
出演・構成:岩下拓海、岡澤由佳、田中優之介、中尾幸志郎、長沼航、原涼音
協力:貸民家プライベイト(Post Passion Fruits)、庄島明源

タイムテーブル
2023年6月23日(金) 13:00~ A
2023年6月24日(土) 13:00~ B
2023年6月25日(日) 13:00~ A / 18:00~ A
※いずれの回も他のアーティストの作品との2本立てになります
A→辻村優子『ほぐしばい〜実話怪談編〜』+散策者『西尾久を散策した』(52分)
B→隣屋『ぼく』(約20分)+散策者『西尾久を散策した』(52分)

会場
おぐセンター(東京都荒川区西尾久2丁目31-1)
都営荒川線「小台」駅より徒歩5分
JR東海道線「尾久」駅より徒歩9分
JR山手線・京浜東北線「田端」駅より徒歩15分

訊ねる
訊ねる:中尾幸志郎
答える:土田高太朗

中尾幸志郎:一つ目。お元気ですか? 最近は何をしていますか。
土田高太朗:①元気です。大学への定期券を買って、以前より移動することが増えました。

中尾幸志郎:二つ目。演劇は今もやっていますか。
土田高太朗:②はい

中尾幸志郎:三つ目。最近行ってよかった場所を教えてください。
土田高太朗:③眼鏡屋さんです。フレームが少し歪んでいたらしく、直してもらったら原因不明の疲れやすさが改善したからです。

答える
訊ねる:髙橋慧丞
答える:中尾幸志郎

髙橋慧丞:質問①
好きな動物はいますか?
いる場合は、その名称を書かずに、以下のシチュエーションを想像した言葉を書いてみてください。
〈いま、あなたの目の前にあなたにとって「とてもかわいい〇〇」がいます。あなたはその〇〇とふれあいたい。あなたはいくつかの言葉を投げかけることで、ついに、その「とてもかわいい〇〇」とふれあってみて下さい。〉
※〇〇の名称は決して直接的には明かさず(例えばそれが「犬」であれば「犬」とは呼ばずに)、一連の流れを書いてみることで、わたしに分からせてみてください。
※この質問に関してのみ、努めて「〇〇」に対する「話し言葉」であろうとして書いてみてください。
中尾幸志郎:回答①
いやー、困りましたね。高橋さんに「あなたはいくつかの言葉を投げかけることで、ついに、その「とてもかわいい〇〇」とふれあってみて下さい。」なんて言われたんですけど、どうしたもんですかね。僕、今までペットとかも飼ったことなくて、そもそも動物に言葉を投げかけた経験がほとんどないんですよね。犬とかに、「おお元気だねえ」くらいは言ったことあると思うんですけど、それも黙って犬触ってたら周りの人から変な奴だと思われるだろうなあと思って、どちらかというと人間に対して言ってたと思うので。困りましたね。今話してるのも何言ってんだこいつ、って感じですよね。消化にお忙しいところすんません、ほんと。メェ~。

髙橋慧丞:質問②
この文章を読んだ日の前日は晩御飯を食べましたか?
食べた場合は、その献立を教えてください。
※できれば、その中で最もお気に入りとなった一品について140文字以上を費やして書いて、「今日はそれを食べたい」と読んだ人に思わせてもらえると嬉しいです。
中尾幸志郎:回答②
昨日は田端駅から歩いて5分くらいにある、「美味しい餃子」という中華料理屋に行きました。散策者のみんなと集まった帰りでした。「晩酌セット」がえらくお得で、たしか1200円くらいで飲み物2杯と、おつまみ1品、点心1品が頼めました。それをみんなで頼みつつ、しめじの山椒揚げ、麻婆豆腐、色々な種類の餃子などを食べました。特によかったのは、やっぱり餃子。ベーシックな羽根つき餃子に、カニ餃子、しいたけ餃子、いんげん餃子、石鍋麻辣餃子など色々で、皮が厚めなのでもちもちで美味しい。それから、中の肉汁がしいたけやカニの出汁と混ざって、「これはたしかに美味しい餃子ですね~」という味でした。しいて一品あげるなら、石鍋麻辣餃子を食べてください。グツグツの麻辣スープに餃子が浸かっていて、肉汁と辛いスープが最高なので、ビールとごはんがめちゃ進みます!

髙橋慧丞:質問③
散歩をしたことがありますか?
ある場合は、なぜ、あなたがいま思い浮かべた体験を散歩に似たいくつかの言葉ではなく「散歩」と思ったのかを教えてください。所感で構いません。
中尾幸志郎:回答③
散歩はよくします。平日はリモートワークをしているので、その休憩中に家の近くをうろうろしたり、あと休日に用事があって出かけた街でも、写真なんか撮りながらよくうろうろします。「散歩に似たいくつかの言葉」って、例えば何でしょう。「散策」、「ウォーキング」、「徘徊」……? なぜ「散歩」だと思ったのか、と訊かれるとむずかしいですが、いつも「散歩」だと思ってうろうろしているからですかね。たんに「散歩」という言葉が、一番近くにあるのだと思います。

髙橋慧丞:質問④
メガネを持っていますか?
持っている場合は、なぜそのメガネを選んだのかを教えてください。
複数所持している場合は、特にお気に入りのメガネについて教えてください。
中尾幸志郎:回答④
持っていないです。もしかして、僕が自己紹介で視力が落ちたことを書いたからでしょうか(笑)。健康診断では0.4と言われましたが、免許更新の時は問題なかったし、生活上も特に困っていないので、あの日調子が悪かっただけと思うようにしてます。

髙橋慧丞:質問⑤
無機物に話しかけたこと、もしくは話しかけられたことはありますか?
ある場合は、無機物の具体的な名称をあげてその時の状況を教えてください。
中尾幸志郎:回答⑤
真っ先に思いついたのは、ペッパー君みたいなロボットや、あと自動音声。「お金を入れてください」とか、「黄色い線の内側までお下がりください」とかも、話しかけられたの内ですよね。

髙橋慧丞:質問⑥
いままで嘘をついたことがありますか?
ある場合は、最も記憶に色濃い嘘を言える限りで教えてください。また、今後何かしらの嘘をつこうと思い立った人に向けてアドバイスがあれば教えてください。
中尾幸志郎:回答⑥
さすがにあります。でも思い出そうとすると、あまり出てきません。例えば、中学校のとき「向かい風が強くて」と言って遅刻したり、眉毛剃るのだめだったのですが、「起きたらなくなってて」とか言ったりはしてました。もっと実用的な嘘でいうと、「予定がある」とかは回避策として、よく使いますね。アドバイスを言えるほど嘘上手じゃないですが、しいて言うなら「あんまり嘘とかはつかないほうがいいよ」です。

髙橋慧丞:質問⑦
※質問①の解答の結果わたしの用意したシチュエーションに沿って書いてみた、もしくは書いてみようと全文を読んでみた場合にのみこの質問は発生します。
努めて「話し言葉」であろうとした書き言葉について、ご自身の中で何か定義はありましたか?
あった場合は、あなたなりの言葉で、可能な範囲でその定義を教えてください。
また、言葉を話すこと、言葉を話すように書くこと、あるいは話すように書かれた言葉を話すこと、について気がついたことや普段から考えていることがもしあれば、ぜひ、教えてください。
中尾幸志郎:んー、後付けですが「話される場や文脈を想定した言葉」みたいな感じでしょうか。ほんとうは、努めて「話し言葉」であろうとしなくても、実際に動物と話してみれば「話し言葉」は生まれると思います。そして、それを録音して書き起こせば、一番リアルな言葉になったはずです。ただ僕の場合、動物と話すことがないし、話そうとしても恥ずかしくて耐えられないだろうから、その場で困ってしまう自身の体を想定して書いてみました。やってみて考えたことですが、動物と話すときに、人間の言葉で話すことを想定するのって変だなと思いました。相手は人間じゃないのだから、とうぜん人間のじゃない言葉で話さないといけないのだけど、それって何なのか。視線? 呼吸? 間の詰め方? とか、あと声もあるか。それらを言葉と呼ぶとしても、それを他の人間に伝わるように翻訳するのはむずかしそうだなと思いました。(動物とのあいだに生まれる(た)出来事を描写することはできても、それを話し言葉で表現するのはあまり想像がつかないなと感じました。)

Back to Members